2020-09-21 (Mon)✎
毎年行われている奈良の生駒聖天宝山寺のお彼岸万燈会も、今年は新型コロナ禍で中止。こちらはぼやけていますが、昨年撮った写真。日本で初めてつくられたケーブルカーに乗り、長い階段をのぼりながら、地元の芸術家さんから子供たちまで、いろんな方が絵を描いた燈篭を見たり、お寺で甘酒を飲みながら、箏や太鼓の演奏を聴くのが楽しみだったのです。こんな世情だから仕方がありません。来年は無事に開催されますように。ところで...
毎年行われている奈良の生駒聖天宝山寺のお彼岸万燈会も、
今年は新型コロナ禍で中止。
こちらはぼやけていますが、昨年撮った写真。


日本で初めてつくられたケーブルカーに乗り、
長い階段をのぼりながら、
地元の芸術家さんから子供たちまで、
いろんな方が絵を描いた燈篭を見たり、
お寺で甘酒を飲みながら、箏や太鼓の演奏を
聴くのが楽しみだったのです。
こんな世情だから仕方がありません。
来年は無事に開催されますように。



ところで、宝山寺の話の後に申し訳なく、
ゴキの苦手な方にも恐縮なのですが、
先日、駅ビルのエレベーターに乗ったら、
壁に真っ黒なゴキさんがおりまして……
久しぶりに恐怖で心臓が止まるかと思いました。
動かないで……お願い、こっちに来ないで……
そしてその後、お会いした方々に、
いまこんなことがあって、と話したら、
一気にゴキトークで盛り上がる盛り上がる。
たとえ初対面の人とでも、
必ず盛り上がるのがゴキトーク。
強烈だったのは、ある女性のお話。
その方は20代の頃、念願だった憧れの街のマンションに
引っ越したところ、
真夜中にブンブンと騒々しい音で目覚めたそうです。
はっと見回すと、部屋中、ゴキが羽音を響かせて飛び交っており、
その数およそ2〜3百匹。
わけがわからずパニック状態になって隣のキッチンに逃れると、
そこでは黒光りするゴキの山が、床もシンクもこんもりと埋め尽くし、
モゾモゾガサガサと蠢いていたとか。
その部屋は、その街のゴキが夜に集まる巣だったんですね。
すぐに引っ越しましたが、一週間ほど蕁麻疹に悩まされ、
いまもその夜のことを夢に見るそうです。
ほかの方の話では、食堂で巻き寿司を食べていると、
珍しく黒く香ばしい具が入っており、
なんやろこれ、美味しいな、と食べ進んでいたら、
その具の半分ほどで、あ、ちが、これゴ…と
気づいて卒倒しそうになったとか。
食べたら美味しいとは聞きますけど、うーん、
積極的に試す気には、到底なれません。
とはいえ、ゴキを見ると、楽しく蘇る思い出もあります。
子供の頃、リビングでテレビを観ていると、
隣のダイニングで、両親が派手な喧嘩を始めたんです。
父は非常に気性が激しく、弁舌巧みに怒鳴り倒すし、
母も若くていろいろ溜まっていたのか、珍しく大声で喚いており、
私は、うっわー、マジ喧嘩や、どうしよう、と
緊張して半泣きでいたのですが、
怒鳴り合いがますますヒートアップしたさなか、
父がいきなり「うわっ、ゴキブリや!」
母も「えっ、どこ!」
キッチンの隅を、一匹がちょろちょろしていたようで、
父「なんか叩くもん持ってこい! 俺が仕留めたる!」
母「そっち行きましたよ、あっ、飛んだ!」
ふたりでめっちゃ一致団結してゴキを追いかけ、
1分くらいの格闘の末、見事にやっつけて、
「よっしゃ、やったで、びっくりしたなぁ」
「びっくりしましたねぇ」
「汗かいたわ、水割りもう一杯」
「はいはい、ニラ玉もつくりますか」と、
喧嘩のことなど忘れて、また笑い合って晩酌を再開しており、
私は子供心に、ゴキありがとう、と手を合わせたものでした。
ほのぼの話で言うと、新宿のゴールデン街には
真っ白なゴキがいて、幸福のゴキと呼ばれているそうです。
一度お目にかかってみたいものです。
今年は新型コロナ禍で中止。
こちらはぼやけていますが、昨年撮った写真。


日本で初めてつくられたケーブルカーに乗り、
長い階段をのぼりながら、
地元の芸術家さんから子供たちまで、
いろんな方が絵を描いた燈篭を見たり、
お寺で甘酒を飲みながら、箏や太鼓の演奏を
聴くのが楽しみだったのです。
こんな世情だから仕方がありません。
来年は無事に開催されますように。



ところで、宝山寺の話の後に申し訳なく、
ゴキの苦手な方にも恐縮なのですが、
先日、駅ビルのエレベーターに乗ったら、
壁に真っ黒なゴキさんがおりまして……
久しぶりに恐怖で心臓が止まるかと思いました。
動かないで……お願い、こっちに来ないで……
そしてその後、お会いした方々に、
いまこんなことがあって、と話したら、
一気にゴキトークで盛り上がる盛り上がる。
たとえ初対面の人とでも、
必ず盛り上がるのがゴキトーク。
強烈だったのは、ある女性のお話。
その方は20代の頃、念願だった憧れの街のマンションに
引っ越したところ、
真夜中にブンブンと騒々しい音で目覚めたそうです。
はっと見回すと、部屋中、ゴキが羽音を響かせて飛び交っており、
その数およそ2〜3百匹。
わけがわからずパニック状態になって隣のキッチンに逃れると、
そこでは黒光りするゴキの山が、床もシンクもこんもりと埋め尽くし、
モゾモゾガサガサと蠢いていたとか。
その部屋は、その街のゴキが夜に集まる巣だったんですね。
すぐに引っ越しましたが、一週間ほど蕁麻疹に悩まされ、
いまもその夜のことを夢に見るそうです。
ほかの方の話では、食堂で巻き寿司を食べていると、
珍しく黒く香ばしい具が入っており、
なんやろこれ、美味しいな、と食べ進んでいたら、
その具の半分ほどで、あ、ちが、これゴ…と
気づいて卒倒しそうになったとか。
食べたら美味しいとは聞きますけど、うーん、
積極的に試す気には、到底なれません。
とはいえ、ゴキを見ると、楽しく蘇る思い出もあります。
子供の頃、リビングでテレビを観ていると、
隣のダイニングで、両親が派手な喧嘩を始めたんです。
父は非常に気性が激しく、弁舌巧みに怒鳴り倒すし、
母も若くていろいろ溜まっていたのか、珍しく大声で喚いており、
私は、うっわー、マジ喧嘩や、どうしよう、と
緊張して半泣きでいたのですが、
怒鳴り合いがますますヒートアップしたさなか、
父がいきなり「うわっ、ゴキブリや!」
母も「えっ、どこ!」
キッチンの隅を、一匹がちょろちょろしていたようで、
父「なんか叩くもん持ってこい! 俺が仕留めたる!」
母「そっち行きましたよ、あっ、飛んだ!」
ふたりでめっちゃ一致団結してゴキを追いかけ、
1分くらいの格闘の末、見事にやっつけて、
「よっしゃ、やったで、びっくりしたなぁ」
「びっくりしましたねぇ」
「汗かいたわ、水割りもう一杯」
「はいはい、ニラ玉もつくりますか」と、
喧嘩のことなど忘れて、また笑い合って晩酌を再開しており、
私は子供心に、ゴキありがとう、と手を合わせたものでした。
ほのぼの話で言うと、新宿のゴールデン街には
真っ白なゴキがいて、幸福のゴキと呼ばれているそうです。
一度お目にかかってみたいものです。