采女祭り

毎年、中秋の名月に、奈良の猿沢池で行われる采女祭り。

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「『大和物語』によりますと、奈良時代に帝に仕えていた采女(後宮で
帝の給仕をする女官の職名)が、帝のご寵愛が衰えたのを嘆いて
猿沢池の池畔の柳に衣を掛け、入水したので、
その霊を慰めるために社を建てた。」
(奈良市観光協会公式ホームページより)
という、聞いた瞬間にイラッとくる謂れのある祭りです。

午後6時頃に猿沢池に行くと、
女性の声で采女の物語が、高らかに朗読されています。
「はるひめ、はるひめ、可哀相に!」
「遅かった、ああ、遅かった…!」

シュールです。
光景が美しく、いい匂いのするたこ焼き屋さんや
イカ焼き屋さんが並んでいるだけに。

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博多名物「はしやき」と、牛串を2本、食べつつ、

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久しぶりに見る「射的場」に見入っていると、

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あっ、采女の衣装を着た方々が、なにか用意をなさっている。
そろって船に乗り込んでいらっしゃいます。

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午後7時になると、二艘の管絃船が、ゆっくりと池を二周します。

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わー、きれい…!

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船と松明の煙が混ざり合って、水面に立ち昇る様も幻想的。

この祭りには「ミス奈良」さんのほか、
同じ采女伝説のある、福島の「ミスうねめ」さんも
参加なさっています。

入水自殺した女性の霊の鎮魂とか、
人出は奈良らしく、祭りなのに混雑しないとか、
辛気臭さと能天気さが混じっている、心地好いひとときでした。

この猿沢池の采女にはほかに、
「入水自殺は見せかけで、采女は本当に好きだった男の元へ
走った」という説もあります。
「その男は死んでおり、だから采女は後を追った」など。
時代とともに、祀られ方も変わっていくのかもしれません。

帰り道は興福寺を通り、ライトアップされた五重塔へ。
十五夜お月さんを隠した雲が、今夜だけの表情をつくっていました。

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