新幹線のアイスクリーム

2時間半乗る新幹線で、近くに騒ぎっぱなしの子供がいる状況は、
自分の心に余裕があるかないかのバロメーター。

イラッとするときもあれば、
「そうか、楽しいのか、良かったなあ」と思うときもある。
帰郷中、あとは酒を飲んで家で寝るだけ!
のときの私は、心が広い。

思い出すのは20代の頃、仕事のことで憂鬱な気分になりながら
新幹線に乗っていたときのこと。
隣の席の見知らぬおばあちゃんが、これを奢ってくれたんだよね。

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その人が私の憂鬱を察していたかどうかはわからず、
たぶん喋り好きのほがらかなおばあちゃんで、
本当は仕事の予習をしなきゃならない私の気持ちを察してくれずに、
2時間半ずっと喋りかけてきたんだけど。

美味しかったなぁ。
どんな話をしたかは憶えてなくて、おばあちゃんの顔も忘れたものの、
あのときの美味しさは、いまでも折々で思い出す。

いま、子供に静かにするよう懸命に注意してたり、
そのうち疲れてダンマリになってしまう親御さんを見ると、
「これ、一緒に食べませんか」と、声をかけたくなる。

でも昔とは違うから、子供にアレルギーがあったらどうしよう、とか、
余所のお菓子は食べさせない方針のご家庭かもしれない、とか、
いろいろ考えて、結局、あのおばあちゃんにはなれないんだけど。

子供には、生まれつき喋り好きでお調子ノリな子や、
すぐに不安がって大泣きする子など、いろいろいて、
みんなその芽を大切に育ってほしいと、それだけを思う。
喋りたいのに喋られない、泣きたいのに泣けない、
なんてことは、そのうち嫌でも覚えるもの。

車内で泣いている子供がいたら、
車両中の大人も、そのときだけは泣いてよくて、
はしゃいでる子供がいたら、みんな靴を脱いだりしてだらけてよくて、
そんな世の中は、きっと素敵だと思うので、
今度、私が思いきって、泣いてだらけてみようかな。
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